「触媒」は古くは硫酸の製造やアンモニアの合成に始まり、石油の精製や石油化学の各プロセスに必ずと言っていいほど用いられ、化学工業の成否は一に触媒の発見にかかっているというほど、重要な役割を果たしてきました。さらに現代社会において、触媒は、自動車のコンバーターを初めとする環境浄化プロセスや、各種エネルギー変換プロセスにおいて欠かせないものとなっております。
従来、工業触媒の開発はその重要性の故に、各企業において秘密とされ専門のスタッフが養われて参りました。石油化学の全盛時代、化学社会の研究の半分は触媒の探索と改良に取り組んでいたほどです。
しかしながら、現代のような急速な技術革新と流動化した国際社会変化へのスピーディーな対応が要求される時代では、長いリードタイムと高いリスクを伴う触媒開発は、その分野の事業化に踏み切れなかったり、成功しなかったことを考えると、大企業といえどもすべてを自給自足する時代ではなくなったといえます。
これまでの発想を転換し、触媒開発に関わるリスクの高い仕事や、人件費のかかる仕事を外部に委託し、信頼度の高い情報を得て、できるだけ短期間で研究開発の効率化を図ることは時代に即した経営戦略ではないでしょうか。
最新の技術、情報を取入れながら「触媒開発」は深い経験に支えられた技術者の“たくみ”の技も加わった総合技術です。
触媒は古くて新しい。
CRI事業領域は触媒関連分野の受託研究機関として、1995年以来培ってきた触媒調製、性能評価、物性測定などの技術・ノウハウに基づいたサービス提供の体制を確立しております。
関連分野は化学品・化成品製造、排ガス浄化・環境保全、エネルギー・資源など多岐にわたっています。